2006 Fiscal Year Annual Research Report
細胞骨格・膜のダイナミズムにおけるSWAP-70の役割
Project/Area Number |
18780069
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊原 さよ子 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助手 (80292788)
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Keywords | 細胞骨格 / 細胞膜 / アクチン |
Research Abstract |
細胞骨格、膜のなかだちとしてのSWAP-70の役割を解明する手がかりとして、本年度はまず、SWAP-70のアクチンに対する活性について検討を行った。SWAP-70のC末端部分を細胞に過剰発現させたところ、アクチン繊維の強い集積がみられたことから、この領域がアクチン束化活性を担う可能性が示唆された。この表現型は全長においてはみられなかったことから束化活性は刺激によって制御されている可能性が考えられる。 一方、SWAP-70の細胞内における役割をより明確にするために、SWAP-70をRNAiにより欠失させたCOS7細胞の表現型の解析を行った。その結果、欠失細胞においては野生型に比べ、EGF刺激時におけるアクチンの膜への集積、細胞辺縁部の膜の動きが著しく損なわれていることが明らかとなった。また、欠失細胞へRNAi耐性SWAP-70の導入を試みたところ、野生型によって表現型が回復したのに対し、Racとの結合能を失った点変異体においては回復がみられなかった。この事からSWAP-70の刺激依存的な作用にはRacとの協調が必要であることが示唆された。一方でSWAP70による膜の動きの制御には、他の結合タンパクの必要性も考えられたため、新たな結合タンパクの取得を試みた。その結果、候補となるタンパクが見出されたため、次年度においてはSWAP-70との機能的相互作用の有無について明確な答えを出したいと考えている。
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Research Products
(4 results)