2006 Fiscal Year Annual Research Report
アントシアニンの発色に関わる膜輸送体のゲノムレベルでの探索
Project/Area Number |
18780071
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中西 洋一 名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 助手 (60362290)
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Keywords | 植物 / ゲノム / 膜輸送 / アントシアニン |
Research Abstract |
植物の液胞内環境を可視化する多機能な天然の指示薬として、植物に内在する色素であるアントシアニンを用いるため、アントシアニンを蓄積する植物培養細胞の検討を行った。シロイヌナズナ培養細胞T87にMYB型転写因子の一種PAP1を過剰発現させた形質転換株について、アントシアニンを蓄積する培養条件の検討を行った。同様に、ブドウ培養細胞VR株についてもアントシアニンを多く蓄積する培養条件を検討した。 植物膜輸送体遺伝子を、効率よく検索するため、シロイヌナズナ膜輸送体のcDNAを約800種類集積した特殊遺伝子ライブラリAmethystを作製した。Amethystの有用性を検証するため、サッカロミセス酵母で発現可能なAmethystを作製し、抽出検査したところ80%以上のシロイヌナズナ膜蛋白質の発現を確認した。また、モデル実験として、酵母に重金属耐性を付与するシロイヌナズナ膜輸送体のスクリーニングを行った。 植物培養細胞における発現クローニングを可能とするため、カリフラワーモザイクウィルス35Sプロモータによる遺伝子発現が可能なAmethystの作製を行い、これをアグロバクテリウムに導入した。現在、植物培養細胞を形質転換し、アントシアニンの発色が変化するクローンのスクリーニングを実施中である。
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