2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18780086
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
尾山 公一 Nagoya University, 物質科学国際研究センター, 技術職員 (80402460)
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Keywords | ツユクサ / 青色色素コンメリニン / マロニルアオバニン / アシル化アントシアニン / フラベノール配糖体 / 空気酸化 |
Research Abstract |
ツユクサの青色色素コンメリニンは、アシル化アントシアニンのマロニルアオバニン、配糖化フラボン、マグネシウムイオンからなる分子量が9kDaでナノサイズにも及ぶ巨大自己組織化超分子金属錯体色素である。構成成分のうち配糖化フラボンの合成は既に完了しているので、多アシル化アントシアニンの合成方法を新たに創出してマロニルアオバニンを合成し、コンメリニンの全合成を行う。既に、塩化水素-MeOHの酸性条件下、フラベノール配糖体が空気酸化により容易にアントシアニンに変換できることを見出し、シアニジン3-O-グルゴシドの全合成に成功している(Org. Lett. 2006)。今年度は、アシル化アントシアニンの不安定なアシル基を損なわないよりマイルドなアントシアニンの変換方法を新たに見出した。最も酸化が起こりにくいと予想されるB環にヒドロキシル基が1つしかないアントシアニンであるアピゲニジン5-O-グルコシドの前駆体の配糖化フラベノールを用いて反応条件を精査した結果、TFA-MeOHの酸性条件下、空気酸化により配糖化フラベノールが、アントシアニンへ非常に効率よく変換できることを新たに見出した。このTFA酸性条件化でのアントシアニンへの変換反応の発見でアシル化アントシアニンの合成のための基盤が整った。現在、カテキンから誘導したフラバン誘導体に位置選択にグルコシル化を行うことにも成功し、シアニン前駆体の合成も完了している。今後、これらの知見を総動員してマロニルアオバニンの合成研究を継続して行う。
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[Journal Article] Identification and characterization of flavonoids as sialyltransf erase inhibitors2009
Author(s)
K. I. P. J. Hidari, K. -i. Oyama, G. Ito, M. Nakayama, M. Inai, S. Goto, Y. Kanai, K. -i. Watanabe, K. Yoshida, T. Furuta, T. Kan, T. Suzuki
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Journal Title
Biochem. Biophys. Res. Commun. 382
Pages: 609-613
Peer Reviewed
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