2006 Fiscal Year Annual Research Report
食品の非熱的処理における細菌死滅挙動の変動要因の解明と高精度予測モデルの開発
Project/Area Number |
18780106
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
小関 成樹 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品工学研究領域, 研究員 (70414498)
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Keywords | 細菌 / 食品 / 殺菌 / 予測微生物学 / 予測モデル |
Research Abstract |
平成18年度は、超高圧処理および電解水処理の殺菌効果に及ぼす細菌側の変動要因の影響解明を目的として研究を推進した結果、以下の知見を得た。 1.菌株の違い 超高圧処理および電解水処理による複数の菌株(6株ずつ)に対する病原性細菌(対象にはグラム陽性菌としてListeria monocytogenes、グラム陰性菌としてSalmonella spp)の死滅条件の違いを検討した。その結果、菌株によって圧力耐性あるいは薬剤耐性に大きな違いがあることが見出された。この結果から、最も抵抗性の強い菌株を殺菌モデル開発の対象菌に選抜した。 2.生育ステージ(対数増殖期、定常期)の違い 生育ステージの異なる細菌に対する超高圧処理および電解水処理による殺菌効果を検討した。一般に対数増殖期の細菌は各種ストレスに対して感受性が高いため、殺菌されやすいと考えられている。一方、定常期の細菌は比較的ストレスに対して抵抗性を示すと考えられている。しかし、実際にどの程度の殺菌効果の違いとして現れるかについての定量的な検討はないなかったことから、生育ステージを6時間毎に区分して、殺菌処理を施した結果、培養18時間程度までは抵抗性が低いが、24〜36時間の培養細胞は殺菌処理に対して高い抵抗性を示した。一方、48時間まで培養時間を延長すると、抵抗性は低くなることが明らかとなった。 3.存在形態(単体か菌塊またはバイオフィルム)の違い 固体表面上にバイオフィルムを作成して、その状態での超高圧処理および電解水処理による殺菌効果を検討した。固体表面(ステンレス片)にバイオフィルムを形成した場合にも、各種の処理に対して抵抗性が高まることが明らかとなった。 以上の結果を考慮して、適切なモデル開発のための実験データ取得計画の策定につなげた。
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Research Products
(2 results)