2006 Fiscal Year Annual Research Report
航空機LiDARデータによる広葉樹資源量モニタリング手法開発
Project/Area Number |
18780110
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
松英 恵吾 宇都宮大学, 農学部, 助手 (20323321)
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Keywords | LiDAR / 広葉樹 / リモートセンシング / 資源量指定 / DSMデータ / DTMデータ / DCHMデータ / 樹冠抽出 |
Research Abstract |
調査対象地である宇都官大学農学部附属船生演習林に樹種、林齢等、林相の異なる林分に対して測定区を設定し、測量用干渉測位式のGPSを用いて測位により正確な位置特定を行った。この区域をLiDARシステムを搭載したヘリコプターで計測を行い、ファーストパルスデータ(以下、FP)、ラストパルスデータ(以下、LP)から樹冠表面と林床部の形状データ(数値標高データ)の生成を行った。また、同時にデジタルカメラにより航空写真を撮影した。一方、地上調査にっいては、測定区内の広葉樹2次林において帯状調査法による資源量調査を、ケヤキ天然生林において植物相調査、相観植生分布調査、コドラード調査を実施した。 LiDARデータについては、FP、LPデータの解析を行い、それぞれパルスデータの水平、垂直分布について空間ヒストグラムを作成し、林床部まで透過しないパルスデータの一定空間の分布により林分構造の把握が可能であることを確認した。また、FPから林冠表面を示すDSMデータを算出し、LPから地表面を示すDTMデータを算出し、その差分となるDCHMデータを得た。DCHMデータに対して、LMFによる梢端抽出処理を実施し、独自に開発した樹冠抽出アルゴリズムにより個別林冠の区分処理を行った結果、高木層の樹木については、資源量算出に必要な林分パラメータ(樹高、樹冠表面積)が抽出可能であることが明らかとなった。 試験的に地上調査データの解析から、林分パラメータから資源量(材積、LAI)を推定するモデルの構築を行い、LiDARデータから広葉樹の資源量推定を行う一連のアルゴリズムを検討した結果、高木層については資源量推定の可能性が確認できた。 以上の成果を踏まえ、次年度以降は、地上調査データの解析を中心に行い、加えて高木層以下の資源量推定アルゴリズムを開発し、総合的なモニタリング手法へと発展させる。
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