2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18780135
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
小島 陽一 静岡大学, 農学部, 助手 (80377796)
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Keywords | スギ / 遺伝子 / 木質バイオマス |
Research Abstract |
本研究課題ではヤマグニスギ苗木段階における針葉形状と将来の樹幹通直性との相関性を見出すことを目的として,分子生物学的手法を用いて検討を行った.まず,針葉形状の異なる2種類のヤマグニスギ苗木若葉からRNA抽出を行った.抽出にはRNA抽出キットを用いた.抽出終了後にアガロースゲルで電気泳動を行い,抽出精度を確認して,高精度のサンプルを次のcDNA合成に用いた.合成したRNAを用いた逆転写反応によりcDNAの合成を行った.合成にはキットを用いた.cDNA合成後,cDNAが正しく合成されたかどうかを確かめるために,ハウスキーピング遺伝子であるGAPDH(glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase)の配列からプライマーを設計してPCR反応で増幅し目的のバンドが得られるかどうか確認した.電気泳動の結果,合成したcDNA中にGAPDH遺伝子の部分配列の存在が確認でき,cDNAが正しく合成できたことが示された.次に合成されたcDNAを鋳型にしてPCR反応を行った.なおPCR反応にはランダムプライマー(12種類)を用いた.この12種類のランダムプライマーを組み合わせてPCR反応を行い,反応終了後にPCR産物をゲル電気泳動によるバンドパターンのチェックを行った.その結果,プライマーの組み合わせを変化させることによって検出されるバンドパターンに違いが見られた.しかしながら,異なる2つの針葉形状間で比較して特異的に発現しているバンドパターンを特定するには至っていない.また同一条件,同一プラィマーの組み合わせを用いてPCR反応を行った場合でも見られるバンドパターンに毎回差が生じ,再現性が見られない結果となった.
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