2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒノキ科Juniperus属の化学成分および生理活性物質の探索
Project/Area Number |
18780136
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
稲冨 由香 Setsunan University, 薬学部, 助手 (00258089)
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Keywords | ヒノキ科 / Juniperus属 / 生理活性 / 化学成分 |
Research Abstract |
庭園樹や建築用材として利用されるJuniperus属(ヒノキ科)を新たに薬用資源として利用するため、アメリカ大陸に分布する3種J. occidentalis、 J. communis var. depressa及びJ. comitanaについて、その化学成分と生理活性を検討した。この3種の枝葉のメタノール抽出エキスにはいずれもAGEs生成阻害活性が認められている。北米オレゴン州産のJ. occidentalisとJ. communis var. depressaには、フェニルプロパノイド、フラボノイド、リグナンなど多様なフェノール成分が含まれることを明らかにしているが、更に成分検索を行った結果、新たな化合物群としてビフラボノイド成分が判明した。そこでメキシコチアパス州で採集したJ. comitanaについてもビフラボノイド成分の検索を行った。3種の植物に共通で主要なビフラボノイド成分はApigeninを構成単位とするCupressuflavoneとAmentoflavoneであったが、J. comitanaにのみ他の2種には確認されなかったRobustaflavoneが含まれていた。またビフラボンのメチルエーテル体の存在が示唆されたので、J. communis var. depressaについて検討した結果、4'-0-MethylcupressuflavoneとPodocarpusflavoneAが含まれる事を明らかにした。単離したビフラボノイド成分についてAGEs生成阻害活性を測定したが、いずれも弱い阻害活性であった。
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