2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18780145
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
坂本 崇 Tokyo University of Marine Science and Technology, 海洋科学部, 准教授 (40313390)
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Keywords | マイクロサテライト / 遺伝子地図 / 連鎖解析 / 耐病性 / アユ / 冷水病 / ゲノム育種 / 魚類 |
Research Abstract |
本研究ではアユ冷水病に対する耐病性形質と関連する遺伝子の単離を目的とした。アユ冷水病耐病形質解析家系において人為感染実験を行ない、感染後経時的に(0時間、1時間、3時間)実験魚をサンプリングした。実験魚の頭腎および脾臓からRNAおよびDNAを抽出し、実験に用いた。まず各個体のDNAから、平成17年度先端技術を活用した農林水産研究高度化事業において開発したアユ冷水病耐性形質を識別可能なDNAマーカーを用いて実験魚各個体の耐病性形質保有の有無を識別した。この識別によって、耐病性群と感受性群に分け、RNAの発現動態を解析した。発現解析法は、HiCEP (High Coverage Expression Profiling)法を用いた。208プライマーペアでの解析により、耐病性群において感受性群と比較して、感染1時間区では94、3時間区では103のRNA発現(増幅)差異のある特異的にバンドを検出した。さらに、感受性群の感染1時間後および3時間後の両方ではRNA発現が見られず、耐病性群では、感染1時間後および3時間後の両方で特異的なRNA発現が見られた特異的断片が13あった。これら特異的なバンドをクローニングし、得られた塩基配列からPCRプライマーを設計し、半定量PCR法により発現量の差について再確認した。その結果、発現量の差が約5.0倍ある遺伝子断片と発現量の差が約4.4倍ある遺伝子断片の単離に成功した。この遺伝子断片から全長cDNAを単離し、機能解析を行う予定である。
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Research Products
(5 results)