2006 Fiscal Year Annual Research Report
農産物への消費者選好における環境への配慮と安全性の相対的寄与度の計測
Project/Area Number |
18780174
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
佐藤 和夫 酪農学園大学, 酪農学部, 助教授 (70347756)
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Keywords | 食品安全性 / 選択実験 |
Research Abstract |
本研究は,農薬・化学肥料の使用を抑えた栽培方法による農産物に対する消費者の評価を,「安全性」による部分と「環境への配慮」による部分に分離して評価することを課題としている. 初年度である平成18年度は,食品安全性の消費者行動分析,選択実験の方法論について,国内外における既存研究の整理をおこなうとともに,それを基に本研究に必要なアンケート項目などを検討した.市場での現地調査を含む検討の結果,選択実験アンケートの対象としては「米」がふさわしいという結論に達し,予備調査をおこなった.調査の手段としては専門業者によるインターネットリサーチを利用した.本研究の本調査では,広範囲な地域を対象としたアンケート調査を予定しているが,これまでわれわれが主に用いてきた郵送調査で広範囲を対象とした調査をおこなうためには,専門業者への委託か,各地域における住民票や選挙管理委員会名簿から抽出をおこなうという非常にコストのかかる方法をとるか,NTT電話帳からサンプルを抽出するという方法を用いるしかなかった.前者はコスト面での問題があり,後者のNTT電話帳からのサンプリングの場合,電話番号を掲載していない世帯がサンプルに含まれ得ないという問題の他,不完全な住所データしか得られないことから,団地等の居住者へのアンケートが難しいなどの問題点があった. 予備調査の結果から,調査方法に大きな問題がないこととを確認するとともに,本研究の目的の前段として,「農薬」と「化学肥料」の使用という属性を分離した計測が可能であることが確認できた.
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