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2006 Fiscal Year Annual Research Report

農村の資源管理による生態的ネットワークの形成に関する経済学的研究

Research Project

Project/Area Number 18780175
Research InstitutionTokyo University of Agriculture

Principal Investigator

田中 裕人  東京農業大学, 国際食料情報学部, 講師 (00339095)

Keywords生態的ネットワーク / 赤土等流出 / CVM / 費用負担
Research Abstract

本研究では、農村の資源管理による生態的ネットワークの形成の重要性を明らかにするために、生態的ネットワークに関連する対策に関して定量的及び定性的方法を適用して、経済学的に評価を行う。対象は、沖縄県の石垣市における農地からの赤土等流出とした。石垣市は、農地を中心として赤土等が流出しており、生態系や景観等に影響を与えている。現在、石垣市は営農対策や土木対策等により赤土等流出防止を試みている。
今年度は、この対策に関する住民の評価を行うことを目的として、郵送法によるアンケート調査を実施した。このアンケートにより、赤土等流出問題に対する意識、赤土等流出が与える影響、各種の赤土等流出防止対策等の重要性等について、定性的に明らかにした。
また、これらの対策について、CW(仮想状況評価法)を適用して、定量的な評価を行った。CVMは、浅野・渡邉(2004)による二肢選択形式を用いた。質問内容は、赤土流出量についての既存の調査結果と現在実施されている赤土等流出防止対策とした。具体的には、平成16年時点で、農地からの赤土等は1年間に1ヘクタール当たり11トン流出しているが、平成23年までに、復帰後の流出量となる1年間に1ヘクタール当たり5トンに削減する計画があり、この対策を実施するための支払意志額を質問した。
その結果、1世帯当たりの支払意志額の平均値は、14,932円となった。平成19年1月現在で、石垣市の世帯数は20,626世帯であることから、総評価額は3億799万円になることが明らかになった。この評価額を、現在実施されている営農対策および土木対策の費用と比較を行った結果、便益の方が大きくなることが明らかになった。
来年度の課題は、観光客を対象として、このような赤土等流出の防止対策に関する支払意志額の推定を行うことである。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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