2006 Fiscal Year Annual Research Report
分散ロボットネットワークによるダイズわい化病罹病解析に関する研究
Project/Area Number |
18780196
|
Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
長坂 善禎 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター・高度作業システム研究チーム, 主任研究員 (70355519)
|
Keywords | 生体計測 / ロボット / 農業工学 / わい化病 |
Research Abstract |
ダイズわい化病が発生している北海道立十勝農業試験場内および鹿追現地圃場で、ダイズわい化病(黄化系統)に感染した株と健常な株をデジタルカメラで撮影し、パソコンの静止画解析ソフトで解析し、これらの写真を画像処理して色調の違いを調査した。圃場の上部からの写真では、感染度が低い場合は色調の違いが小さく、わい化病の発見は難しいが、株の横、あるいは下からの写真では、色調の違いが大きく容易に見分けることができる。黄化系統の場合、感染株は健常株と比較して葉の周辺または一部が黄色い等の特徴があった。 また、人工的にわい化病(わい化系統)に感染した株(ハタユタカ、播種日6/13で、接種は、人工気象室内でアブラムシにより6月18日から25日まで1週間かけて接種吸汁させ、わい化病に感染させた株、酵素抗体結合法で確認)と健常株を7月13日にポットに移植し、約1週間おきに色調の経時的な変化をSPADメータで記録するとともに分光放射計で葉の反射光を記録し、さらに、日没後、ハロゲンランプ光源下で450nmから960nmのバンドパスフィルタを装着したデジタルビデオカメラで撮影し、経過時間と色調の変化、色調の差異を計測した。感染1ヶ月後から観察したが、1ヶ月半後に健常株との色調の差が大きくなり、その後葉色は次第に健常株と同程度となり、収穫時期になっても緑の状態のままであった。これらの結果から、黄化系統、わい化系統とも、画像処理による識別が可能であると考えられた。 このほかダイズの条間を走行できる大きさ(幅50cm×長さ60cm×高さ40cm)のロボット台車を試作し、直進走行、旋回等の動作を確認した。制御はARMマイコンで行い、株列の検出には超音波センサ及びレーザスキャナを使用し、観察用のCMOSネットワークカメラを搭載した。
|