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2008 Fiscal Year Annual Research Report

牧草地から近縁雑草集団への遺伝子流動様式の解明

Research Project

Project/Area Number 18780201
Research InstitutionObihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine

Principal Investigator

秋本 正博  Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine, 畜産学部, 准教授 (60312443)

Keywords草地学 / 育種学 / 遺伝的侵食 / 自然交雑 / 遺伝子組換え作物
Research Abstract

遺伝子組換え作物を一般耕地で栽培するにあたり、組換え体由来の遺伝子が圃場外に逸脱した際の生態系への影響を評価する必要がある。多くの草種が他殖性である牧草では、組換え品種を栽培した場合に花粉放散によって組換え遺伝子が圃場外へ逸脱することが懸念される。平成20年度は昨年度に引き続き、牧草一雑草間の遺伝子流動様式を解明することで、花粉放散による牧草地からの遺伝子逸脱に対するリスク評価を行った。
平成19年度同様、帯広畜産大学内に造成したアカクローバ草地を用いて試験を行った。この草地には、アカクローバ5品種が4プロットずつ、等しい距離を隔て無作為に配列されており、各品種のプロットのうちひとつについては刈取り等の栽培管理を行わず(粗放栽培)、アカクローバが自然界で雑草として生育する場合と同様の条件にしてある。平成20年度は、各プロット内に枯死個体が出始め、欠株が生じた場所には新たなアカクローバの実生が確認できた。ただし、粗放栽培を行ったプロットでは多年生雑草の侵入が激しく、アカクローバの実生はほとんど確認できなかった。プロット内に新規参入した実生からDNAを抽出し、マイクロサテライトマーカーによる遺伝子型同定を行った。そして、それぞれの実生の遺伝子型と昨年度同定した既存個体の遺伝子型のデータをもとに、プロット間、およびプロット内の異世代個体間の遺伝距離を算出した。各プロットの実生と近隣プロットとの遺伝距離は、異品種の既存個体間の遺伝距離よりも低い値となった。この傾向は、実生発生数の多いプロットほど顕著であった。発生した実生には品種間雑種が多く含まれていると考えられる。世代交代率の高い環境ほど集団が花粉媒介による遺伝子流動が生じやすいことが示唆された。

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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