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2006 Fiscal Year Annual Research Report

反芻動物の糖代謝調節におけるGLP-1とグレリンの正味作用量と周産期における意義

Research Project

Project/Area Number 18780202
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

杉野 利久  広島大学, 大学院生物圏科学研究科, 助手 (90363035)

Keywordsグレリン / GLP-1 / 糖代謝 / 肝臓 / 正味流量 / 消化管ホルモン / ウシ
Research Abstract

消化管ホルモンであるGLP-1は小腸から分泌されインスリン分泌促進作用を,グレリンは胃から分泌されGH分泌促進作用をそれぞれ有する。これらホルモンは,インスリンやGHを介して間接的に糖代謝を調節していると考えられていたが,近年,直接的な糖代謝調節作用を有していることがin vitro実験系において明らかになってきた。しかし,in vivo実験系でのこれらホルモンはインスリンやGHを分泌するため,糖代謝に及ぼす直接的な作用は明らかにされていない。そこで本研究は,反芻動物の糖代謝調節に重要な器官である肝臓に焦点をあて,静動脈差法によるnet flux,薬物代謝学的手法であるfirst pass effect(初回通過効果)を用いて,糖代謝に及ぼすGLP-1とグレリンの正味作用量について検討した。本年度は,ホルスタイン種雄育成牛を用いて,グレリンの肝臓での正味取込量について以下の結果を明らかにした。
1.グレリン産生組織を含む門脈系内臓組織からのグレリンの正味放出量は,可消化乾物摂取量(DMI)および可消化エネルギー摂取量(DEI)との間に正の相関が示された(DMI:r=0.636,DEI:r=0.629,P<0.01)。
2.肝臓におけるグレリンの正味取込量は,DMIおよびDEIとの間に正の相関が示された(DMI:r=0.752,DEI:r=0.775,P<0.001)。
3.グレリンの門脈系内臓組織からの放出量に対する肝臓での取込量の割合は,68.5±15.4%であった。
4.肝臓から末梢組織へのグレリンの正味放出量は,DMIおよびDEIとの間に負の相関が示された(DMI=r=-0.540,DEI:r=-0.587,P<0.05)。
グレリンの末梢血中濃度は,栄養状態と負の相関を示すことが一般的に知られており,このことは,本研究結果と一致するものであった。しかし,グレリン産生組織から分泌された直後のグレリンの正味放出量は,DMIやDEIと正の相関にあるという,末梢血中とは異なる結果を得た。この相違は,肝臓での正味取込量が,DMIやDEIと正の相関であることに起因していると考えられた。

  • Research Products

    (2 results)

All 2006

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Postprandial changes in plasma concentrations of growth hormone and ghrelin around weaning in the goat.2006

    • Author(s)
      Kobayashi Y, Onodera M, Yoshida M, Sugino T, et al.
    • Journal Title

      General and Comparative Endocrinology 148

      Pages: 368-374

  • [Journal Article] Ghrelin enhances glucose-induced insulin secretion in scheduled meal-fed sheep.2006

    • Author(s)
      Takahashi H, Kurose Y, Kobayashi S, Sugino T, et al.
    • Journal Title

      Journal of Endocrinology 189

      Pages: 67-75

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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