2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18780233
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高木 哲 Hokkaido University, 大学院・獣医学研究科, 助教 (50396305)
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Keywords | 治療 / 骨肉腫 |
Research Abstract |
骨肉腫細胞において実施した抗癌剤感受性は複数の抗癌剤中ビンブラスチンが極めて高い感受性を有していた。この現象が今までに報告されている抗癌剤の感受性と大きく異なることから、再度極めて低濃度での感受性を評価したところ、この抗癌剤のみ大きく血中濃度を下回っていても高い感受性を示した。さらに培養細胞株のみならず、骨肉腫症例犬より分離培養した細胞においても認められた。また、この現象が骨肉腫に限定した現象なのか否かについてはいまだ明確にされていないので、本来の研究目的とは若干方向性が異なるものの、他のがん細胞株でも現在検討し解析を進めているところである。また、当然のことながらin vitroでは血管新生阻害剤にはほとんど感受性を示さなかった。 またlinvivoでは理論上血管新生阻害剤は強い副作用は示さないことになるが、過去の報告と同様に副作用として体重の減少が認められた。また、同部位に連続して皮下投与を行うと注射部位における皮膚の壊死などを呈する場合があった。血管新生阻害剤自体は単独でも腫瘍め成長を抑制することが可能であったが、単独での転移抑制能に関してはデータのばらつきが大きく、未だ十分に検討できていないので改めてデータを得る予定である。血管新生阻害剤の健常犬への投与は問題ないことが確認できたが、臨床例では同時に実施している免疫療法を選択する症例が多く、抗癌剤先行は今のところ一例のみである。こちらは将来に向けての参考データ程度と位置づけるのが現実的であると思われた。
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Research Products
(3 results)