2007 Fiscal Year Annual Research Report
代謝と寿命をつなぐ転写因子FOXO1の多重修飾制御機構の解明
Project/Area Number |
18780249
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大徳 浩照 University of Tsukuba, 大学院・生命環境科学研究科, 講師 (30361314)
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Keywords | FOXO1 / 翻訳後修飾 / 転写制御 / 寿命 / 酸化ストレス / アポトーシス |
Research Abstract |
1.アルギニンメチル化とAkt依存的リン酸化のクロストークの発見 FOXO1の新規翻訳後修飾としてこれまでにアルギニンメチル化酵素PRMT1によるメチル化を同定し、このメチル化部位がFOXO1のAktリン酸化コンセンサス配列内に存在すること、またメチル化によってAkt依存的なリン酸化が阻害されることを見いだしていた。今年度はこのアルギニンメチル化の生物学的意義について検証を重ね、酸化ストレス依存的なアポトーシス誘導にPRMT1によるFOXO1のメチル化修飾制御が重要な役割を果たしていることを証明した。さらに他のAkt基質に対しても、PRMT1依存的なメチル化とそれに伴うAktリン酸化の阻害が起こりうるかを検証し、実際に複数の有力な候補を同定している。 以上の結果は、メチル化リン酸化という翻訳後修飾のクロストークが、転写因子のみならず様々な細胞内タンパク質にも共通してみられる普遍的かつ重要な機能調節メカニズムであることを示唆するものである。 2.DNA損傷修復におけるFOXO1の新規機能の解明 FOXO1の複合体を同定するために、哺乳類細胞の大量培養系による二段階精製を行い、FOXO1結合因子としてDNA修復に関わる因子を多数同定した。次にDNA損傷におけるFOXO1の役割を検証し、紫外線照射後のDNA修復にFOXO1が必須であること、特に細胞周期のM期においてその影響が顕著であることを見いだした。現在は同定したDNA修復因子とFOXO1との機能的相互作用について解析を進めている段階である。本研究成果は、転写を介さないFOXO1の新たな機能を示唆するものであり、FOXO1の長寿遺伝子としての働きを考える上でも重要であると考えられる。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] IGF1/insulin signaling activates androgen signaling through direct interactions of FOXO1 with androgen receptor2007
Author(s)
Fan, W., yanase, T., Morinaga, H., Okabe, T., Nomura, M., Daitoku, H., Fukamizu, A., Kato, s., Takayanagi, r. and Nawata, H.
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Journal Title
J. Biol. Chem. 282
Pages: 7329-7338
Peer Reviewed
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