2007 Fiscal Year Annual Research Report
芳香族アミドの立体特性を利用した新規不斉球状分子の創製
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18790021
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
桝 飛雄真 Tokushima Bunri University, 香川薬学部, 助教 (80412394)
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Keywords | 有機化学 / 分子認識 / 不斉合成 / 機器分析 / 三次元構造 |
Research Abstract |
本研究は、分子デザインにおける不斉なスキャッフォールドとして用いる新規球状分子群の創製を目的とする。そのために、芳香族アミドの立体特性を利用した球状分子の効率的な合成法の確立と、多様な立体特異的反応に対応する分子ライブラリーの構築、及び機能材料ビルディングブロックとしての芳香族アミドの基礎研究を行うものである。 前年度までに、Ph_3PC1_2を用いた芳香族アミノカルボン酸の縮合反応を利用し、芳香族アミド四量体を基本骨格とした新規不斉球状分子を合成した。この球状分子には四つの構造異性体が考えられ、そのうち三つについて合成ルートを確立した。 置換基の異なる幾つかの球状分子について、単結晶X線構造解析によってそのの結晶構造を明らかにすることができた。これらは結晶の内部にチャンネル構造を有しており、限定された空間にゲスト分子を取り込むことによるスキャッフォオールド効果が期待される。また、得られた球状分子とランタニド金属塩との錯体形成を行ったところ、得られた錯体結晶中では、アミドのカルボニル酸素が金属カチオンに配位したネットワーク構造をとることがわかった。さらにこのネットワークが三次元的に積層することで、球状分子単体の場合よりも大きなチャンネル構造が形成されることがわかった。これらの知見から、錯体を用いた大きな不斉反応場の構築が期待される。 今後は、結晶中で見られた分子間相互作用を積極的に利用し、球状分子の集合体構築に関する研究を進め、不斉反応場としての応用を検討する。
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Research Products
(6 results)