2006 Fiscal Year Annual Research Report
抗酸化ニュートラルシューティカルのラジカル消去及び抗酸化能の化学発光評価法の確立
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18790027
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
和田 光弘 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (40295093)
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Keywords | 抗酸化ニュートラルシューティカル / フローインジェクション分析 / 化学発光 / 食品分析 / 品質評価 |
Research Abstract |
申請者はこれまでにルミノール化学発光を利用したフローインジェクション分析法による活性酸素種(ROS)消去能を検討してきている.本年度は,更なる測定の簡便化,迅速化,実験廃液の少量化及び測定の経済性向上を指向してシステムのセミミクロ化を検討した.活性酸素種としてパーオキシナイトライトを用いて検討を行った.また試料には代表的な抗酸化物質であるアスコルビン酸,アスコルビン酸パルミテート及び水溶性ビタミンE誘導体であるトロロックスを用いて検討を行った. まずセミミクロFIA条件の最適化を行った.その結果,キャリヤー溶液として73.5mM NaNO_2/50mMリン酸緩衝液(pH7.4),流速0.06ml/min,ROS発生試薬溶液として15mM H_2O_2/50mMリン酸緩衝液(pH8.3),流速0.10.ml/min及び化学発光試薬として0.3mMルミノール/50mMリン酸緩衝液(pH8.3),流速0.15ml/minを用いた場合に再現性良く化学発光測定を行うことが可能であった.本法の選択性を確認する目的で試料としてカタラーゼを注入したところ,H_2O_2の発光への関与は10%以下であり,パーオキシナイトライトに選択的であることを確認することができた.次に作成した用量-反応曲線を基にアスコルビン酸,アスコルビン酸パルミテート及びトロロックスのEC50値を算出したところ,それぞれ2.6,43.3及び6.4μg/mlであった. 現在は食品添加物として用いられている市販の10種類のローズマリー抽出物に本法を適用し,その実用性を確認するとともに,次のステップであるエマルジョン中の活性酸素種消去能の測定法を検討するためのエマルジョンの選定を行っている.
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Research Products
(2 results)