2007 Fiscal Year Annual Research Report
抗酸化ニュートラルシューティカルのラジカル消去及び抗酸化能の化学発光評価法の確立
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18790027
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
和田 光弘 Nagasaki University, 大学院・ 医歯薬学総合研究科, 准教授 (40295093)
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Keywords | ニュートラルシューティカル / 活性酸素種 / 抗酸化 / 化学発光 / セミミクロFIA |
Research Abstract |
本年度は以下に示す2つの項目について検討を行った。 1)セミミクロフローインジェクションー化学発光(SMFIA-CL)法による健康食品のパーオキシナイトライト消去能の評価 前年度確立したセミミクロフローインジェクション-化学発光(SMFIA-CL)法を用いて、実試料への適用を試みた。評価の対象として東南アジアの原産植物であるノニ(Morinda citrifolia)の市販の果汁を用いた。本法によりノニ果汁のパーオキシナイトライト消去能を評価することができ、その応用性を確認することができた。従来のFIA-CL法[1]と比較すると本法は1検体の測定に要する試料量を1/3に削減することができ、経済性あるいは環境への負荷が少ない分析法とすることができた。 2)セミミクロフローインジェクション-化学発光法による乳化液中油脂成分の酸化度評価法の検討 これまでに水系及び油系での酸化能評価法は報告されているが、乳化液の酸化評価法は存在しておらず、加工食品の製造などではその確立が大いに期待されている。そこで今回、ルミノールあるいは6-(4-Methoxyphenyl)-2-methyl-3,7-dihydroimidazo[1,2-a]pyrazin-3-one(MCLA)を用いるセミミクロフローインジェクションー化字発光法を検討し、乳化液の酸化能評価に関する基礎的な検討を行った。試料には有機過酸化物であるt-ブチルヒドロペルオキシド、リノレイン酸及び菜種油を用いる乳化剤を用いた。t-ブチルヒドロペルオキシドを用いてルミノールとMCLAの発光強度を比較したところ、MCLAを用いた場合に強い発光強度が得られた。さらにMCLAを用いた場合、リノレイン酸の酸化進行に伴う発光強度の増加を観察することができた。現在、乳化液への適用を検討中である。 参考文献 [1]和田光弘ら、分析化学、55、931(2006).
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Research Products
(4 results)