2006 Fiscal Year Annual Research Report
難治性気道炎症性疾患における慢性炎症誘発のエピジェネティック分子基盤
Project/Area Number |
18790057
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
首藤 剛 熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 講師 (80333524)
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Keywords | 嚢胞性線維症(CF) / toll-like receptor-2(TLR2) / エピジェネティック / DNAメチル化 / プロモーター / テトラサイクリン / CFTR / 気道上皮細胞 |
Research Abstract |
本研究では,難治性気道炎症性疾患嚢胞性線維症(CF)気道上皮における慢性炎症分子メカニズムの解明を主目的とし,CF気道上皮細胞で高発現するTLR2遺伝子をモデル遺伝子としCF細胞におけるDNAメチル化制御機構の破綻メカニズムに関する原因解明を行った.まず,CF上皮細胞におけるTLR2プロモーター領域の脱メチル化の促進が可逆的な現象であるか否かについて検討するため,テトラサイクリン誘導型CFTR発現気管支上皮細胞の樹立を試みた.具体的には,CF気管支上皮細胞であるCFBE41o-細胞にtet-offシステムにてCFTR発現を誘導できる細胞を,Stable transfection法にて樹立した.その後,RT-PCR法およびWestern blotting法により,WT-CFTRおよび変異型CFTR(ΔF508-CFTR)を導入したCFBE41o-細胞におけるCFTR mRNAの発現および蛋白質発現を検討した.その結果,両細胞においてCFTR mRNAの発現量が顕著に増加していることを明らかにした.一方,CFTR蛋白質の発現は,Western blottingで検出できる程の量は検出できなかった.今後は,よりCFTR発現が高い株の樹立および,それに伴い,TLR2遺伝子の発現解析およびプロモーター解析を実施する.さらに本研究では,各種non-CF細胞およびCF細胞を用いてTLR2プロモーターの網羅的DNAメチル化解析をbisulfite法にて検討した.その結果,CF細胞であるCFBE41o-,CFTE41o-,CFPAC-1細胞において,TLR2プロモーター領域の脱メチル化促進が観察された.
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Research Products
(6 results)