2006 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリアK+チャネルを標的とした神経・心筋細胞保護の分子機構解明
Project/Area Number |
18790058
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
大矢 進 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 助教授 (70275147)
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Keywords | ミトコンドリアK^+チャネル / 細胞保護作用 / 大コンダクタンスCa^<2+>活性化K^+チャネル / ミトコンドリア呼吸 / オキソノール系電位感受性色素 / カスパーゼ経路 / Ca^<2+>活性化K^+チャネル開口薬 / Ca^<2+>活性化K^+チャネルβ1サブユニット |
Research Abstract |
本研究の目的は、(1)ミトコンドリアCa^<2+>活性化K^+チャネル(mitoK_<Ca>チャネル)をクローニングすること、(2)mitoK_<Ca>チャネルを介した神経、心筋細胞保護作用の分子機構を明らかにすること、(3)mitoK_<Ca>チャネル開口薬の薬物探索をすることであった。(1)については、RT-PCRクローニングにより、細胞膜の大コンダクタンスCa^<2+>活性化K^+チャネル(120kDa)と比較すると低分子量である2種類の異なるスプライスバリアントをラット心筋cDNAから単離した。遺伝子工学的手法によりこれらのクローンに蛍光タンパク質を融合させ、細胞内分布を共焦点レーザー顕微鏡で観察したところ、ミトコンドリアへの高い移行性を示した(投稿準備中)。(2)については、Ca^<2+>活性化K^+チャネル開口薬ジクロロデヒドロアビエチン酸がミトコンドリア呼吸、容積、Ca^<2+>過負荷を改善することを明らかにした(投稿準備中)。Ca^<2+>活性化K^+チャネル開口薬のMAKキナーゼ経路、カスパーゼ経路、活性酸素依存性経路への影響については、次年度の検討課題とした。(3)については、心筋ミトコンドリアに特異的発現するβ1サブユニットを選択的に認識する新規かつ高活性のCa^<2+>活性化K+チャネル開口薬としてオキソノール系電位感受性色素DiBAC4(3)を見出した(研究発表参照、Morimoto et al.,Mol. Pharmacol.,2006)。また、構造活性相関により、DiBACのバルビツレートを連結するトリメチン鎖がCa^<2+>活性化K^+チャネル開口活性に必須であることを発見した。
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Research Products
(6 results)