2007 Fiscal Year Annual Research Report
cAMPによる開口分泌制御におけるcAMP compartmentの意義
Project/Area Number |
18790203
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
柴崎 忠雄 Kobe University, 医学系研究科, 助教 (00323436)
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Keywords | インスリン分泌 / 糖尿病 / 全反射型蛍光顕微鏡 / インスリン分必顆粒 / 膵β細胞 / バイオイメージング |
Research Abstract |
(1)細胞膜に局在出来ないEpac2変異体を発現させた膵β細胞において、8-Bromn-cAMPによるインスリン分泌増強は細胞膜に局在する野生型Epac2を発現させた細胞と異なり誘導されなかったことから、Epac2は細胞膜に局在することで、cAMP cnmpartrnentと相互作用し、インスリン分泌を制御することが予想された。 (2)膵β細胞内のcAMP compartmentに関与する分子群を明らかにするために、細胞膜の分画を行ったところ、EDac2はある種の分画に特異的に存在するのに対し、PKAはこの分画とともに他の分画にも存在していたことから、Epac2とPKAは同様なcAMP compartmentに存在する可能性が予想された。 (3)インスリン分泌顆粒動態に対するcAMPの効果とcAMPによるインスリン開口分泌制御におけるEpac2/Rap1シグナルの役割について全反射型蛍光顕微鏡を用いて検討した。8-Bromo-cAMP前処置により、グルコースによるインスリン分泌の第1相、第2相ともに膜融合の頻度が増加し、インスリン分泌の増強効果がみられた。また、この増強は、による第1相の膜融合頻度の増強はほとんど認められなかった。一方、第2相の増強は野生型のβ細胞と同程度であった。また、インスリン分泌細胞株においてRap1の活性化を検討したところ、グルコース単独刺激でRap1は活性化されなかったが、8-Bromo-cAMP,8-pCPT-2'-O-Me-cAMP、GIPおよびGLP-1刺激で活性化された。またH-89存在下、Ran1の活性化は抑制されなかった。従ってcAMPによるインスリン分泌制御において、Enac2/Ran1シグナルはイン1スリン分泌の第1相の増強に関与することが明らかになった。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Pancreatic beta cell2007
Author(s)
Seino, S, et. al. (分担執筆)
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Journal Title
Pancreatic beta cell in health and disease 編者名: Seino, S and Bell, G (PKA-independent mechanism of cAMP in insulin secretion), Springer
Pages: 133-146
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