2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18790207
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
沖 昌也 University of Fukui, 大学院・工学研究科, 准教授 (60420626)
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Keywords | ヒストン / タンパク質 / 遺伝子 / リン酸化 / 細胞・組織 |
Research Abstract |
1、VRK1によるヒストンH2Aリン酸化の関与 昨年度までに、39種類の細胞株に関してM期同調、非同調抽出液を用い、ヒストンH2A(Thr120)のリン酸化状態を解析した。その結果、5種類の細胞株に関し、ヒストンH2A(Thr120)がM期特異的にリン酸化されることを見い出した。本年度は、これら5種類の細胞株を用い、VRK1をRNAiシステムを用いノックアウトしVRK1がヒストンH2A(Thr120)のリン酸化に直接関与しているか解析した。ヒストンH2A(Thr120)リン酸化抗体を用い、ウエスタンブロッティング法により解析した結果、野生株と比較し、VRK1欠損株ではヒストンH2A(Thr120)のリン酸化レベルが減少していることを見い出した。この結果はVRK1がヒストンH2A(Thr120)のリン酸化に直接関与することを示唆した。また、RNAiシステムを用いVRK1を欠損させた細胞では増殖阻害も見られた。 2、精製VRK1蛋白質を用いた解析 (a)Flag-tagを融合したVRK1をゲノム上に挿入したstable strainを作成した。この細胞株を作成したことにより、同調した細胞からも容易に、かつ多量にFlag-VRK1蛋白質を精製することが可能となった。Flag-VRK1蛋白質を胞から抽出し、in vitroのシステムを用い、ヒストンH2A(Thr120)をリン酸化出来るかを解析した。現在までの結果では、単独でのリン酸化活性は見られず、複合体によりリン酸化されることが示唆された。 (b)tagを用いず、幾つかのカラムを用いることにより精製を行った。具体的にはカラムを通した後の全てのフラクションに関し、in vitroのシステムを用いヒストンH2A(Thr120)のリン酸化活性を測定した。同時に抗VRK1抗体を用いたウエスタンブロティング法を行い活性を持つフラクションにVRK1が存在しているかを解析した。
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