2007 Fiscal Year Annual Research Report
ジェネティックリネージトレーシング法を用いた成体肝幹細胞の同定
Project/Area Number |
18790210
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鈴木 淳史 Kyushu University, 生体防御医学研究所, 特任准教授 (30415195)
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Keywords | 遺伝子 / 再生医学 / 細胞・組織 / 発生・分化 |
Research Abstract |
肝幹/前駆細胞と考えられているOval cellの細胞系譜を調べるべく、肝細胞の特異的遺伝子マーカーであるアルブミン(Alb)のプロモーター領域下流にCreERT2を結合したAlb-CreERT2ノックインマウスとGt(ROSA)26Sor-lacZマウスを交配して得た二重遺伝子改変マウスを用いて研究を行った。本二重遺伝子改変マウスは外部からタモキシフェンを投与した場合のみCre組換え酵素の活性を誘導できることから、タモキシフェン投与により成体マウス肝臓中の全肝細胞をβ-galにて標識した。その後、タモキシフェンを投与した二重遺伝子改変マウスにDDCを含むエサを加えることでOval cellの出現を誘導し、Oval cellの分子マーカーであるA6やケラチン、CD133などの免疫染色とX-gal染色を組み合わせることで、Oval cellが肝細胞に由来するのか否かを解析した。その結果、少なくともOval cellの一部は肝細胞に由来するという驚くべき結果を得た。Oval cellはAlb陰性で胆管上皮細胞様の性質を有することから、一部の肝細胞がOval cellに脱分化していることが示唆された。この結果を詳細に検証すべく、現在では、Alb-CreERT2ノックインマウスに加え、胆管上皮細胞の特異的遺伝子マーカーであるCK19のプロモーター領域下流にCreERT2を結合したCK19-CreERT2ノックインマウスの作製を進めている。
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