2006 Fiscal Year Annual Research Report
F0遺伝子ノックダウン法を用いた、心筋分化誘導・決定に関わる新規因子の同定と解析
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18790213
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
白井 学 国立循環器病センター(研究所), バイオサイエンス部, 室員 (70294121)
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Keywords | 心臓発生 / RNA干渉 / 遺伝子ノックダウン法 |
Research Abstract |
本研究は、ES細胞のin vitroにおける分化系を用いたDNAマイクロアレイ法により選抜された候補遺伝子群(CACHE ; Cardiogenesis Associated genes from CHip assay of Embryo Bodiesと命名)の中から、興味深い発現パターンを示す遺伝子について、その機能をFOマウス個体における遺伝子ノックダウン法を用いて高効率に解析する事を目的とする。本年度は、研究実施計画に基づき、下記の研究を行った。 1.DNAマイクロアレイ法を用いたCACHEの探索。 胚様体(EB)の形成を通してES細胞の一部を心筋細胞へ分化させ、その過程における遺伝子発現パターンを、DNAマイクロアレイ法を用いて解析、心筋細胞の分化に重要な働きを持つ事が予想される候補遺伝子(CACHE)を選抜した。 2.遺伝子の発現パターンを元にした候補遺伝子の絞り込み。 選抜された遺伝子のcDNAをクローニング、cRNAプローブを作成し、その発現パターンを心臓発生初期から時期を追ってwhole-mount in situ hybridization法により解析した。その結果、初期の心臓原基で発現している遺伝子としてCACHE1、4、9、20、心内膜において特徴的な発現をする遺伝子としてCACHE9、20、更に、近年、多くの先天性心疾患に関係すると考えられる第二心臓形成領域(secondary hart field)関連遺伝子としてCACHE20、CACHE67を同定した。 3.マウス個体における遺伝子ノックダウン法を用いた機能解析システムの構築と検討。 本年度の研究で、効率良くRNA干渉を行えるsiRNAを選抜する事が困難である事が判明した。そこで、現在、遺伝子ノックダウンをするためのトランスジーンを効率良く選抜する方法を構築している。
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