2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18790271
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
荒木 亜寿香 Shimane University, 医学部, 助教 (80403442)
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Keywords | 疾患モデル / 網膜 / 光傷害 / アポトーシス |
Research Abstract |
AMSマウスのams変異の効果は、小脳プルキンエ細胞の急激な全細胞死と網膜・嗅球など緩除な部分的細胞死などとして表れている。今回AMSマウスと対照MRL/+マウスを用いて、網膜に光傷害を意図的に加えた場合の視細胞死のあり方について検討した。方法:マウスは12-12時間明暗サイクルで維持し、光傷害は20W蛍光灯を用いて、小型ケージ内に照度5000klxの光をケージ直上から照射した。マウスを安楽死させた後に眼球を摘出し網膜外顆粒層の状態を月齢1カ月、2カ月、3カ月の各段階で比較検討した。結果1対照MRL/+マウス、AMSマウスとも月齢を追うごとに外顆粒層の厚さは増加していたが、AMSマウスでは月齢3カ月の時点で外顆粒層の厚さが菲薄化していた。2.月齢2カ月のマウスに光刺激を加えたところ、対照マウスでは光刺激後3週間まで外顆粒層の厚さが菲薄化しアポトーシスが認められた。しかし光刺激後4週間目には外顆粒層の細胞が回復傾向にあるかのごとく、外顆粒層の厚さが光刺激後1週間目の厚さとほぼ同じまでに厚くなっていた。AMSマウスでも光刺激後外顆粒層の厚さが菲薄化するものの、光刺激後4週間目でも回復傾向はなくアポトーシスを多数確認した。3.光傷害を加えると6時間で外顆粒層にTUNEL陽性像がみられ、24時間では強弱様々で多数のTUNEL陽性像がみられた。対照では陽性細胞はわずかであった。4.電顕的に多数の典型的なアポトーシス像が確認された。4.凍結切片でcleaved caspase-3の免疫組織化学的陽性像は得られなかった。考察AMSマウス網膜視細胞では、ams変異の効果が、光傷害で誘導されるアポトーシス感受性を亢進させるように表れている。プルキンエ細胞のアポトーシスでcasp3が強くみられることからアポトーシス機構の違いが示唆される。
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Research Products
(1 results)