2006 Fiscal Year Annual Research Report
クリプトコッカスの環境応答を制御するシグナル伝達系と病原性の関与
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18790302
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
清水 公徳 千葉大学, 真菌医学研究センター, 助手 (40345004)
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Keywords | クリプトコッカス / 病原真菌 / 遺伝子破壊 / 分子遺伝学 / シグナル伝達系 |
Research Abstract |
本研究の全体構想は,クリプトコッカス(Cryptococcus neoformans)の病原性について,シグナル伝達系と感染過程の関係を解明する,すなわち,本菌の保持する「どの」シグナル伝達系が「いずれの」感染段階に作用し,感染を成立させるのかを明らかにすることである。本研究ではクリプトコッカスのシグナル伝達系遺伝子について遺伝子破壊による機能解析を行うが,平成18年度はとくに二成分ヒツチジンタンパク質リン酸化酵素遺伝子HHK2,HHK3,HHK4,HHK5,HHK6,HHK7の6遺伝子の遺伝子破壊およびそれらの遺伝子破壊株の性状を解析することを第一の目的とし,さらに,二重遺伝子破壊株の取得を目指した。 その結果、二成分ヒツチジンタンパク質リン酸化酵素遺伝子HHK2,HHK3,HHK4,HHK5,HHK6,HHK7の6遺伝子のうちHHK4遺伝子を除く5遺伝子について破壊株を作成することに成功した。また、HHK4遺伝子については必須遺伝子であることを強く示唆するデータを得た。これらの遺伝子破壊株について培養性状を比較したところ、固形培地上での生育に顕著な差を認めることが出来なかった。一方、マウスを用いた病原性試験を行ったところ、いくつかの遺伝子と病原性に相関がある傾向が見られた。
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