2007 Fiscal Year Annual Research Report
緑膿菌由来毒力因子による細胞外ドメインのシェディング誘導機構の解明とその臨床応用
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18790305
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平岡 義範 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (60397552)
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Keywords | 膜タンパク質 / シェディング / ADAMプロテアーゼ |
Research Abstract |
アルツハイマー病(AD)は、脳内にアミロイドβペプチド(Aβ)が蓄積することに起因すると考えられている。αセクレターゼはAβドメイン中でアミロイド前駆体タンパク質(APP)を切断するため、Aβの産生抑制に働く。これまで、αセクレターゼの候補酵素としてADAMプロテアーゼが報告されているが、その活性化機構はほとんど分かっていなかった。最近、我々はM16ファミリーに属するメタロエンドペプチダーゼNardilysin(NRDc)が、TNF-α converting enzyme (TACE/ADAM17)の活性化を介し、ヘパリン結合性EGF様増殖因子(HB-EGF)の細胞外ドメインのシェティング(切断)を顕著に増強することを明らかにした(Nishi, Hiraoka他,JBC,2006)。本研究では、1)NRDcはTACEのαセクレターゼを活性化すること、2)NRDcはTACEだけではなく、他のADAMプロテアーゼ(ADAM9,ADAM10)のαセクレターゼも活性化すること、3)NRDcによるαセクレターゼの活性化に伴い、Aβ産生が抑制すること、4)RNAiによりNRDcをノックダウンするとAβ産生が増加すること、5)NRDcは大脳皮質の神経細胞に強く発現していること、を明らかにし、NRDcはαセクレターゼの活性調節因子である可能性を示した(Hiraoka他,J. Neurochem, 2007)。
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[Journal Article] Enhancement of alpha-secretase cleavage of amyloid precursor protein by a metalloendopeptidase nardilysin2007
Author(s)
Hiraoka, Y., Ohno, M., Yoshida, K., Okawa, K., Tomimoto, H., Kita, T. and Nishi, E
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Journal Title
J. Neurochem. 102
Pages: 1595-1605
Peer Reviewed