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2006 Fiscal Year Annual Research Report

肺サーファクタントを基にした新人工ワクチンアジュバント:感染とアレルギー治療

Research Project

Project/Area Number 18790323
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

水野 大  徳島大学, 分子酵素学研究センター, 科学技術振興教員 (70380061)

Keywords経鼻ワクチン / インフルエンザ / ドラッグデリバリー
Research Abstract

ウシ肺サーファクタント成分中に含まれる免疫増強作用に対する有効成分の探索を行った。ウシ肺サーファクタントには主成分として、リン脂質と脂肪酸からなる脂質成分および、脂質膜結合型、膜貫通型の低分子タンパクが含まれている。本年度はこの2種の低分子タンパク成分に着目し、これらの免疫増強作用に対する寄与を検討した。
ゲルろ過によりウシ肺サーファクタントから2種のタンパク成分をそれぞれ単離精製することに成功した。これらタンパク成分を用いて粘膜アジュバント作用に対する寄与を比較検討した。
ウシ肺サーファクタントの脂質成分組成を模した混合脂質を作成し、これにウシ肺サーファクタントから精製したタンパク成分を混合した、「人工ウシ型肺サーファクタント素材」を作成した。これら人工ウシ型肺サーファクタント素材をインフルエンザワクチンと混合、マウスに経鼻接種を行った。二次免疫2週間後のマウス気道粘膜における抗インフルエンザIgAの誘導を指標として、その免疫増強作用の評価を行った。2種のタンパク成分のうち、膜貫通型タンパクを材料とした素材においてウシ肺サーファクタントとほぼ同程度の免疫増強作用が認められた。一方、膜結合型のタンパク成分を材料とした時には有意な免疫増強作用は認められなかった。さらにヒト肺サーファクタントの膜貫通型タンパクを合成し、これを脂質に混合した「完全人工ヒト型肺サーファクタント素材」を作成した。マウス経鼻インフルエンザワクチン接種によるこれら素材の免疫増強作用の検討を行った。この完全人工ヒト型肺サーファクタントにおいても人工ウシ型サーファクタントと同様の免疫増強作用が認められた。
これらの結果から肺サーファクタントの免疫増強作用には、膜貫通型の肺サーファクタント成分タンパクが必要であることが示された。

  • Research Products

    (2 results)

All 2006

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] A novel adjuvant for mucosal immunization, Surfacten, a modified pulumonary surfactant preparation, stimulates antigen specific mucosal IgA production in the airway.2006

    • Author(s)
      Mizuno D
    • Journal Title

      Journal of Immunology 176

      Pages: 1122-1130

  • [Journal Article] 肺サーファクタントの粘膜アジュバント作用2006

    • Author(s)
      木戸博
    • Journal Title

      臨床免疫・アレルギー科 46

      Pages: 411-415

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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