2006 Fiscal Year Annual Research Report
病院情報システムに蓄積された処方実績データをオーダ時警告に利用する手法の開発研究
Project/Area Number |
18790353
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
美代 賢吾 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40302690)
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Keywords | 医療安全 / 病院情報システム / 診療意思決定支援 / 電子カルテ / オーダエントリシステム / 医療事故防止 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画に基づき、下記の研究成果を得た。 1.「過去の実績データに基づくオーダ時の警告・アドバイス」手法開発用の基礎的データの収集 東大病院の2000年から2005年までの全処方データを病院情報システムの処方オーダエントリシステムのデータベースより抽出した。抽出した処方データは、およそ1,200万レコード、テキスト形式で1.4GBであった。 2.収集したデータの分析 抽出したデータのデータ構造を分析し、コード化されている部分に関して、薬剤コードや用法コードなどのマスタデータと統合して、警告生成システムのための処方データ参照用データベースの構築を行った。また、研究協力者の支援を得て、警告値の設定のための統計量の算出およびそれを使用した警告方法の検討を行い、一部機能を開発した。 3.本手法を用いた医療事故防止のプロトタイプシステムの一部構築 以下により、医療事項防止のためのプロトタイプシステムの一部構築をおこなった。Windows2003サーバの設定をおこない、My SQL version5.0を用いて参照用データベースを構築し、このサーバ上に格納した。病院情報システムの端末上からの情報検索および端末上に警告ウィンドウを表示するためのフロントエンドとして、Apache version2.0によりHTTPサーバを構築し、Perl5.8、PHP5.1を用いてプログラム作成をおこなった。 4.海外の専門家と、意見交換し、Medication Errorを防止するための情報システム活用の重要性を再確認すると共に、それぞれの手法の長所・短所について議論をおこなった。 5.上記成果を、雑誌論文1にあげた12th World Congress on Health Informaticsにて成果発表を行う予定である(2007年2月受理済み)
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