2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18790359
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
森山 茂章 福岡大学, 工学部, 助教授 (00299538)
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Keywords | 医学教育 / 内視鏡下外科手術 / 手術シミュレータ |
Research Abstract |
安全な外科医療を行うために特に現在医療事故が問題となっている内視鏡下外科手術について検討した.内視鏡下外科手術の難しさは,未経験の新しい手術器具と不慣れな関節的視野に原因があると考えられる.そこで内視鏡下外科手術の訓練システムの構築と,そのための評価基準が必要となる.本研究ではコンピュータ上に仮想的な臓器を表示する内視鏡下手術シミュレータを試作するとともに,模型を用いたBoxモデルにおける動作を記録することにより熟練者と未経験者の比較を行った.その結果,内視鏡下外科手術の熟練度の評価を行うには,従来から用いられていた所用時間や鉗子先端の移動距離よりも,目標物近傍の鉗子の動きが重要であることがわかった.また,曲線をトレースするという単純な作業を行わせることにより,目標曲線からのずれにより熟練度が評価できることが確認された.内視鏡下外科手術シミュレータとBoxモデルを比較すると訓練結果に若干の違いがみられた.そこでより効果的な訓練を行うために,手術シミュレータとBoxモデルの両方を用いる方法を提案した.この方法を用いることにより,内視鏡下外科手術の基礎訓練から危機対応能力の涵養まで可能になると予想される.手術シミュレータの訓練内容は過去の失敗事例を取り入れることが重要であり,現在内視鏡下手術のヒヤリ・ハット事例を収集している.以上の熟練者の動作,手技の評価基準,ヒヤリ・ハット事例の調査から効果的な訓練シナリオの作成を行っている.
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Research Products
(1 results)