2007 Fiscal Year Annual Research Report
難分解性フッ素化合物n-EtFOSEの妊娠期、幼若期における吸入曝露影響の解明
Project/Area Number |
18790375
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
坂 晋 Hokkaido University, 大学院・医学研究科, リサーチ・レジデント (30399828)
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Keywords | 内分泌撹乱物質 / 次世代影響 / 環境 / 衛生 |
Research Abstract |
本研究では、灘分解性、高残留性であるフッ素化合物PFOS(perfluorooctane sulfonate)の誘導体であるn-EtFOSE(N-ethylperfluorooctane sulfonate amide ethanol)を内分泌かく乱物質による影響が最も懸念される胎児期に実施した。平成18年度に実施した予備実験を基に、妊娠2-20日の期間に、コントロール群、低暴露群、高暴露群(0,5,10mg/kg/day)で、妊娠ラット(Wistar)に胃管栄養法による条件で実施した。その結果、1)母ラットへの影響として、妊娠8-15日目において、コントロール群と比較して、高濃度(10mg/kg/day)曝露群では、有意に増加体重が低いことが明らかとなった。また、出生時において、肝重量/体重比が有意に高く、コントロール群と比較して、高濃度(10mg/kg/day)曝露群では、有意に高いことから、肝臓への影響が懸念された。2)仔ラットへの影響として、コントロール群と比較して、高濃度(10mg/kg/day)曝露群では、有意な出生体重の低下、胎盤重量/出生体重比の増加がみられた。また、母ラットに与える影響とは相反して、体重肝重量の低下が明らかとなった。さらに、雄胎仔精巣を顕微鏡下で観察を実施したが、各曝露群における差異は認められなかった。このことから、胎児期におけるn-EtFOSEの高濃度曝露による影響が明らかになった。今後は、分子レベルでの影響を調べることが必要であると考えられる。
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