2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18790383
|
Research Institution | Josai International University |
Principal Investigator |
河合 洋 Josai International University, 薬学部, 講師 (20321854)
|
Keywords | 生体リズム / 肝臓 / 胆汁酸 / 尿 / 肝障害 |
Research Abstract |
肝臓における生体リズム測定系の開発を検討した。前年度、胆汁酸に注目して肝臓リズムの検出を行なったが、今年度はより実用性の高い指標とすることを目的に、尿中胆汁酸量について検討した。 まず、尿中胆汁酸定量方法として、高感度胆汁酸(UBA)測定キットおよび尿中硫酸抱合型胆汁酸(USBA)測定キット(いずれも市販品)の2種の利用を検討した。 Wislarllannoverラットより24時間尿を採取してそれぞれを測定したところ、UBAは検出できたが、USBAは検出できなかった。キットの感度、もしくはラットにおける胆汁酸の硫酸抱合化が少ないことが原因と考えられる。ラットにおける指標としてはUBA測定が適していると考えられる。以下UBAについて指標としての有効性を検討した。 UBAの日内変動を調べるため、ラットを代謝ゲージにて飼育し、4時間毎の尿を採取してUBA量を測定した。個体あるいは測定日によって差はあるものの、UBA量は明期に低く、暗期に高いという日内変動を示した。これは肝臓における胆汁酸合成リズムと一致しており、UBAによって肝臓機能/肝臓リズムをモニターできることを示唆している。 肝機能とUBAの相関を検討するため、肝障害モデルラットを作製してUBAの変化を測定した。UBAは肝障害に伴って増加し、またその変動は血中アルカリフォスファターゼ(ALP)活性とよい相関を示した。UBAの変動は胆汁鬱滞に伴う肝機能変化を反映していると考えられる。 以上、UBAは肝機能を反映した変動を示し、リズム指標としても有用と考えられる。尿中物質の測定は、カニュレーションなどの外科手術の必要もなく非侵襲的に可能であり、繰り返し測定、長期連続測定が容易である。生体リズム研究への応川に適した指標と考えられる。
|
Research Products
(2 results)