2008 Fiscal Year Annual Research Report
アジア開発途上国の子どもの成長の縦断的解析と関連環境要因の成長段階特異性の解明
Project/Area Number |
18790394
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関山 牧子 The University of Tokyo, サステイナビリティ学連携研究機構, 特任助教 (90396896)
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Keywords | インドネシア / 社会医学 / 環境 / 子どもの成長 / 栄養学 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度までの分析(身体計測と食物摂取頻度調査結果の分析)に加え、社会経済的指標に関する聞き取り調査、および、回収した血液サンプルの分析結果を用いて解析を行った。対象者は、西ジャワ農村部の4集落、及び都市部の1集落で収集した小学校高学年の学童250名とその父母、兄弟である。 ・学童の4割に成長遅滞が確認されたが、貧血の学童は対象者の8%に過ぎなかった。また、Hb値は食物摂取状況に関連し、卵や牛乳の摂取頻度が高いほど、その値が高くなっていた。貧血は、成人男性の17%、成人女性の22%に見られた。社会経済的レベルと学産の成長との関連を分析した結果、社会経済的レベルの高い集落は有意に身長が高くなっていたが、体重やBMIへの影響は見られなかった。また、社会経済的レベルの低い集落において動物性タンパク質の摂取頻度が低く、ストレスホルモンレベルが高くなっていた。 今後は、同対象者に対して実施した経年的な身体計測データを元に、成長の縦断的解析を進めるとともに、成長段階によって、成長に関連する諸要因の影響がどのように異なるかを検証していく。
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Research Products
(3 results)