2006 Fiscal Year Annual Research Report
摂食障害患者における加速度計を用いた排出行動の客観的評価方法の開発
Project/Area Number |
18790430
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀧本 禎之 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (00396699)
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Keywords | 摂食障害 / 加速度計 / Ecological Momentary Assessment |
Research Abstract |
本年度は、解析対象となる基礎データを採取するための準備を中心に行った。 [生活記録票の開発]アクチグラフ(加速度計)の解析に際して,食事の時間帯および過食や排出行動と,アクチグラフで得られる身体活動データとの関連を調査するために食事行動の記録が必要となる.そのため,生活記録票として行動日誌を開発した.日誌の開発に際しては,日誌の携帯に関わる利便性の向上を目的として,小型の手帳サイズでの製本を行った.また,まとめ書きを防止するため,出来事ごとに記録することを被験者に通知し,記録の利便性を高めるために,小型のボールペンを用意した.記録内容は,就寝時間および起床時間,アクチグラフを外した時間,再装着の時間,朝食昼食夕食間食の時間,過食と排出行為があればその時間を記録することとした.開発に際して,研究者本人および共同研究者による試用を行い,用紙のサイズやレイアウトの調整を行った. [アクチグラフのセットアップ]本研究では,腕時計型のアクチグラフを使用した.アクチグラフの使用に際して,研究者本人および共同研究者による試用期間を設け,実際の使用感を調査した.結果,日常生活に支障はなく,とくに強い負担感は生じなかった.入浴などで一時的に装置を脱着したのち,再装着を忘れる可能性があると思われた.この点に関しては,検査開始時に被験者への説明を十分行うことである程度防止できると考えられた. [現在のデータ採取状況]現在までに東京大学医学部附属病院心療内科に通院中の神経性食欲不振症患者9名(うち制限型5名,むちゃ食い排出型4名),健常者9名のデータを採取した.うち脱落者はなく,行動日誌の記録コンブライアンスも良好であった.しかし,2名の被検者ではデータ採取が不可能であったことがあり,セットアップの問題もしくはバッテリーの問題に起因したと思われ,今後の課題となった.
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