2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18790453
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
堀口 和秀 University of Fukui, 医学部, 助教 (20377451)
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Keywords | カハール介在細胞 / 消化管 / c-kit / 平滑筋 / 発生 / 発現解析 / マウス / 腸管神経 |
Research Abstract |
本研究は、カハール介在細胞の発生に関わる遺伝子群を探索することを目的としている。本年度は昨年度に得たサンプルを元に、カハール介在細胞特異遺伝子c-kitが欠損する変異マウスWB-W/Wと同腹野生型マウスWB-+/+の胎生期中腸における遺伝子発現を比較検討した。 1.昨年度採取したWB-W/Wと同腹野生型の胎生13〜18日までの胎生期の中腸から抽出合成したcDNAを、c-kit及び平滑筋マーカーを用いてリアルタイムPCR法により検討した結果、胎生14日(E14)のサンプルを用いて遺伝子群を探索することが適切であると判断した。 2.野生型マウスE14の中腸から抽出合成したcDNAをtester probe、WB-W/WマウスE14の中腸から抽出合成したcDNAをdriver probeとしてsubtractionを行い、差次的遺伝子群の情報を得た。並行して野生型マウスE14中腸cDNAをExperiment検体、WB-W/WマウスE14中腸cDNAをBase検体として、AgilentのDNAマイクロアレイを用いて発現解析を行った。 3.上記の手段を用いて解析を行った結果、E14のWB-+/+マウスの中腸にのみ発現している遺伝子が2種類見いだされた。BDNF(脳由来神経栄養因子)をligandとする神経栄養因子受容体の一つであるtrkBとホメオボックス遺伝子の一つであるmsx2である。 次年度はこれら2種類の遺伝子に関して、形態学的検討(免疫組織化学及びin situ hybridization法)を行うことでカハール介在細胞前駆細胞との関係について確認し、研究をまとめる。
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