2007 Fiscal Year Annual Research Report
Claudin-WNK系による消化器上皮タイトジャンクションの制御機構
Project/Area Number |
18790454
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
山内 小津枝 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 医学研究員 (80397299)
|
Keywords | claudin / HCV / 肝臓 |
Research Abstract |
消化器上皮におけるtight junctionおよびclaudinの役割を解明するため,今年度は特に肝細胞に着目して研究を進めた。最近,claudin-1がC型肝炎ウイルスの肝細胞における感染receptorであることが報告されているがその詳細は明らかとなっていない。HCV感染培養細胞系であるJFH-1にclaudin-1を強制発現させると,HCV産生は増強し培養細胞上清中に放出されるHCV core蛋白量は増加した。Claudin分子のリン酸化によりその機能を変化させる可能性が示されているWNK4 kinase遺伝子をさらに共発現させるとclaudin-1によるHCV増殖促進効果は消失した。現在,kinase活性のない変異WNK遺伝子を作成しこのclaudin-1によるHCV増殖促進効果への影響を検討している。また,WNK1,2,3および他のclaudin family分子のHCV増殖に与える影響についても解析している。肝細胞内においてWNK4 kinaseがclaudin分子をリン酸化するかを検討中である。一方,claudinおよびWNKの培養肝癌細胞での発現はinterferon処理により一過性に増強した。以上の結果はtight junction蛋白の発現,修飾がHCV増殖に関連するとともに,interferonによるHCV治療の標的がこれらのtight jucntionにある可能性を示唆しており,次年度以降さらに解析を進める予定である。
|