2006 Fiscal Year Annual Research Report
IL-10欠損マウス腸管マクロファージからのIL-12過剰産生メカニズムの解明
Project/Area Number |
18790470
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鎌田 信彦 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70407112)
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Keywords | 免疫学 / 炎症性腸疾患 / 腸内細菌 |
Research Abstract |
抑制性M型マクロファーシにおけるIL-10のIL-12制御機構 WTおよびIL-10K0マウスM-Mphiを細菌抗原およびLPS+IFN-gammaにて刺激し、IL-12p40,p70,IL-23の産生をタンパクおよび転写レベルで解析した。結果、WTではIL-12p40のみが検出され、p70およびIL-23はされなかった。一方でIL-10KO M-Mphiからはp70,IL-23の過剰産生が蛋白レベル、転写レベルとも認められた。さらにIL-12産生に重要である転写因子IRF familyの活性化について検討した結果、IRF-1,IRF-8のmRNAレベルでの発現、およびその下流であるSTAT-1のリン酸化はLPS/IFN-gamma刺激によりIL-10KOのみならずWTマウスでも認められた。このことから、IL-10欠損が引き起こすIL-12の過剰産生はIRF-STATの経路以外(c-Re1もしくはさらに下流のシグナル)を介したp35サブユニットの発現制御異常を介していると考察される。また、IRF-3のリン酸化をウエスタンブロット法により解析したが、WT, KOともにLPS/IFNgammaや菌抗原の刺激では活性化が認められず、これら刺激に対するIL-12, IL-23の誘導には寄与していないことが示唆された。 PAMPsとwhole bacteriaのIL-12p70誘導能の違いについての検討 IL-10KO M-Mphiをphagocyosisの阻害作用を持つcytochalasin Dにて1時間pre-incubate後PAMPsおよび腸内細菌抗原により刺激した。結果、LPS等のPAMPs刺激は貪食を阻害することで影響されなかったのに対し菌抗原誘導性のIL-12、IL-23産生は有意に抑制された。
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Research Products
(1 results)