2006 Fiscal Year Annual Research Report
動脈硬化治療の新しい標的:マクロファージ転写因子MafB
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18790488
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
渡邉 哲 山形大学, 医学部, 助手 (40359568)
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Keywords | 動脈硬化 / マクロファージ / 転写因子MafB |
Research Abstract |
動脈硬化巣では、マクロファージの集積が認められ、動脈硬化の進展に関与している。マクロファージ活性化のメカニズム解明は、動脈硬化の抑制に重要であると考えられる。そこで我々は、近年マクロファージの分化および活性化に重要な役割を果たす転写因子MafBに注目し(EMBO J 2000;19:1987-1997)、動脈硬化進展との関係を検討した。マウス腹膜マクロファージRAW264.7細胞を用いて、MafBの働きを解析したところ、MafBはマクロファージのアポトーシスに関与していた。またMafBを過剰発現させるとLOX1(oxidized LDL receptor 1)およびスカベンジャー受容体CD36のメッセンジャーRNAの増加が見られた。逆にshRNAを用いてMafBをノックダウンするとこれらの発現を抑制した。またヒト冠動脈粥腫切除標本では、粥腫内にMafBを強発現したマクロファージおよび泡沫細胞を認めた。さらに急性冠症候群患者に血栓吸引療法を行い、得られた標本を解析すると、やはりMafB陽性マクロファージを認めた。これより冠動脈動脈硬化およびプラーク破綻にMafBが関与していることが示唆された。MafBの働きをさらに解析するために、現在MafB dominant negativeマウスを作成中である。MafB欠損マウスは後脳の発達障害により、生まれて直ぐに無呼吸で死亡するため(Nat Neurosci 2003;6:1091-1100)、解析には用いることはできない。
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Research Products
(3 results)