2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18790513
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
湯浅 慎介 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90398628)
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Keywords | 胚性幹細胞 / 心筋細胞 / 分化誘導 |
Research Abstract |
胚性幹細胞(Embryonic Stem Cell(ES細胞))からの分化誘導は、生理的状況下における発生において重要な因子が同様に関与していると考えられている。そこで我々は、過去に心臓発生に重要とされる因子を検討したが、充分な効果は得られなかった。発生学的観点から見直したところBMP antagonistであるNogginが心臓発生領域で発現し、Nogginを胚性幹細胞に作用させると高率に心筋細胞を誘導できることを見いだした(Yuasa S, et al. Transient inhibition of BMP signaling by Noggin induces cardiomyocyte differentiation of mouse embryonic stem cells. Nature Biotechnology. 2005 May;23(5):607-611.)。さらなる分化誘導効率の上昇を目的として、発生学的に重要な他の因子も検討していたところ、現在までに数種類の遺伝子(分泌因子)が心臓発生予定領域に発現し、かつ胚性幹細胞の分化誘導効率を上昇させることが判明した。発生学的に重要とされる因子(分泌因子)のcDNAをPCRにて得てpBluescriptにsubcloningした。pBluescriptからT3, T7 RNA polymeraseを用いてRNA probeを作成した。マウス初期胚に対して、作成したRNA probeをhybridizeさせ、抗Dig抗体を用いて免疫染色を行う。Positive control(Nkx2.5, Isll)と同部位に発現するものを同定した。Nkx2.5は心臓原基のprimary heart field、Isl1はsecondary heart fieldとして認識されており、最も初期に同定される心臓予定領域のマーカーの1つと考えられている。同定した遺伝子をCAG promoterを有する発現plasmidに組み換え挿入した。同plasmidをCOS7細胞およびES細胞に遺伝子導入し蛋白を発現させた。その後の、同蛋白を分離性精製したものをES細胞に添加し心筋細胞分化高率を検証した。
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Research Products
(3 results)