2006 Fiscal Year Annual Research Report
バージャー病の虚血肢に認められる血管新生障害の基調となるメカニズム
Project/Area Number |
18790517
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
佐々木 健一郎 久留米大学, 医学部, 助手 (70320190)
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Keywords | バージャー病 / 血管内皮前駆細胞 / 血管新生 |
Research Abstract |
当初の予定通り、バージャー病患者の末梢血単核球細胞を用いて血管内皮前駆細胞(EPC)の血管新生能力(1)〜(4)を以下に示すin vitro実験法にて評価中である。現在までに対照健常人10名(年齢44.1±8.9歳、男性6名・女性1名)、バージャー病患者10名(年齢44.0±9.5歳、男性6名・女性1名)において評価を行っている。 (1)骨髄から末梢血への動員能 フローサイトメトリー法による単核球細胞中のKDR+/CD34+およびKDR+/CD133+(末梢血中の存在するEPCの細胞マーカー)2重陽性細胞数の定数評価では2群間に有意差は認められなかった。 (2)接着能 単核球細胞から内皮細胞培養条件下に得られた培養EPCのコラーゲンコーティングメンブレンへの接着能力に有意差は認められなかった。 (3)遊走能および浸潤能 培養EPCのBoyden-chamberにおけるVEGF(vascular endothelial growth factor)への遊走能、およびコラーゲンコーティングメンブレンを介した浸潤能に有意差は認められなかった。 (4)分化能 末梢血単核球細胞から培養EPCへの分化率を算出したところ、バージャー病患者から採取された単核球細胞におけるEPCへの分化能力が有意差を持って低下していた(P=0.01)。 当初の予想よりもバージャー病患者からの末梢血検体採取に難渋している点が研究実施の進行速度を低下させているが、各検討対象者数7名における検討では末梢血分離単核球細胞からEPCへの分化能力に有意差を認めた。評価対象数10-12名の到達後、培養液中の血管新生作動タンパク質濃度をELISA法で測定し、EPCの血管新生作動物質の分泌能力を一期的に評価する予定である。
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Research Products
(3 results)