2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトES細胞を用いたRNA干渉技術による医用心筋細胞材料の開発
Project/Area Number |
18790523
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平岡 美奈 京都大学, 再生医科学研究所, 研究員 (40333356)
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Keywords | 心筋 / 分化 / RNA干渉 / ヒトES細胞 / gain-of-function / loss-of-function |
Research Abstract |
本研究では、これまでにマウス胚性幹細胞(ES細胞)を用いて蓄積した経験を活かし、ヒトES細胞へと応用することによって、実用的な医用心筋細胞材料の開発を目指す。具体的には、ヒトES細胞を用いて、1)心筋細胞をin vitroで系統的に分化誘導できる技術を確立すること、2)分化誘導中においてRNA干渉(RNA interference, RNAi)による遺伝子発現抑制が行える実験系を構築すること、3)分化途上において誘導型の遺伝子過剰発現が行える実験系を構築すること、4)これらの分化誘導技術と遺伝子発現抑制技術を組み合わせて、ペースメーカー細胞、心室筋等、目的に応じた医用心筋細胞を開発することを目標としている。 平成18年度には、マウスES細胞において上記1-3の目的を達成した(Hiraoka-Kanie et al.2006)。遺伝子は種を超えて保存されている場合が多いため、マウスにおける心筋分化関連遺伝子のスクリーニングも開始した。また、ヒトES細胞についても、上記1の目的のために、まずは心筋への分化効率の高い細胞材料を選択した。以上のように、平成18年度では、本研究の基盤となる方法論および材料を確立した。
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