2006 Fiscal Year Annual Research Report
気管支喘息、アレルギー反応におけるオステオポンチンの意義
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18790525
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
今野 哲 北海道大学, 大学病院, 助手 (20399835)
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Keywords | オステオポンチン / 気管支喘息 / アレルギー |
Research Abstract |
本研究は、マウスおよぶヒトを用いて、オステオポンチン(OPN)と気管支喘息の関係を明らかにするものである。 マウス喘息モデルにおいては、OVA感作・刺激モデルにおいて、気管支肺胞洗浄液(BALF)中のOPN蛋白濃度の上昇、肺組織中におけるOPNmRNAの発現、および気道中CD11c陽性細胞におけるOPN蛋白の発現を認めた。 一方、ヒト検体においても、誘発喀痰中のOPN蛋白濃度は、健常群と比較し喘息群で優位に高値を示した。 以上より、気管支喘息においては、OPNの発現が元進している事が明らかとなった。 更に、マウスモデルにおいて、OVA刺激前にOPN抗体(M5)を腹腔内投与したところ、BALF中の好酸球数が優位に低下した。このことより、OPNはマウス喘息モデルにおいて、好酸球性炎症の惹起に重要な分子である可能性が示唆された。 今後の予定は、OPN抗体が気道過敏性に及ぼす影響、ムチン産生に及ぼす影響を検討し、またBALF中の各種サイトカイン、ケモカイン濃度の検討により、OPNが喘息の病態に及ぼすそのメカニズムについて検討をおこなう。 一方で、OPN欠損マウスが入手できることとなり、OPN欠損マウスを用いた、喘息急性モデル及び、気道リモデリングにターゲットをおいた慢性モデルにおいての検討をおこない、OPNと気管支喘息との関与について、更に詳細な検討をおこなう予定である。
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[Journal Article] Polymorphisms in the muscarinic receptor 1 gene confer susceptibility to asthma in Japanese subjects.2006
Author(s)
Maeda Y, Hizawa N, Jinushi E, Honda A, Takahashi D, Fukui Y, Konno S, Shimizu T, Shimizu H, Yamaguchi E, Nishimura M
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Journal Title
Am J Respir Crit Care Med. 174
Pages: 1119-1124
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