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2006 Fiscal Year Annual Research Report

内因性NOによる生理的および病的条件下での気道電解質分泌における調節機構

Research Project

Project/Area Number 18790526
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

玉田 勉  東北大学, 病院, 医員 (80396473)

Keywords気道粘膜下腺 / パッチクランプ / ACh / Nitric Oxide / NOS / cGMP / PKG
Research Abstract

気道分泌腺の電気生理学的特長の実験は物理的および酵素的に単離したブタ気道粘膜下腺を用いた。細胞表面に刺入した微小ガラス電極で感知される電気信号は、その膜電位を調節することで特定のイオン電流として記録される。ガラス電極を作成する際に用いている従来の垂直式ピペットプラーは耐用年数を大きく超えて老朽化しているため、本年度は水平式ピペットプラー[Narishige ; PN-30]を一台購入した。また電気信号をデジタル形式で記録し解析が容易となるようデータレコーダ[nF回路;EZ7510]を一台購入した。
我々は、生理的に近いとされる極めて低濃度の30nMのAChで刺激すると細胞内カルシウム振動と呼ばれるわずかな生理的反応によって生じるイオン電流を持続的に観察することに成功した。この状態にNOS阻害剤であるL-NAME 1mMを上乗せするとイオン電流が約50-70%に有意に減弱する現象が確認された(N=6-7)。L-NAME以外でもnNOS阻害剤である7-NI 1mMの場合でも同様に有意に減弱された(N=6-7)。しかもこれらのNOS阻害剤の抑制効果はNO合成の基質であるL-Arginine 1mMによってほぼ完全に解除された(N=6-7)。このことは分泌線細胞はACh刺激によって細胞内カルシウムだけではなくNOSの活性化を介して内因性NOを産生することでイオン電流の発生に寄与していることを意味する。
次にPKG阻害剤の効果を確認した。一般にNOは細胞内cGMPの合成を増加させ最終的にはPKGによるリン酸化を介して細胞応答を引き起していることが知られている。このため膜透過性PKG阻害剤であるKT-5823 1μMあるいはRp-8-Br-cGMP 1μMの効果を確認したところ、両者ともACh30nMによって惹起されるイオン電流を約70-80%に有意に減弱させた(N=8-9)。このことから、内因性NOはcGMPおよびPKGを介して分泌活動を維持していることが明らかにされた。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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