2006 Fiscal Year Annual Research Report
高感度の電気化学免疫化学発光法によるGefitinib血清診断システムの開発
Project/Area Number |
18790537
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
石川 暢久 広島大学, 病院, 助手 (90423368)
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Keywords | Gefitinib / 肺癌 / ECLIA / バイオマーカー / Amphiregulin / TGF-α |
Research Abstract |
本課題は血清診断により、Gefitinibによる治療効果を受けうる患者を最大限に抽出可能な測定系を構築することを目指している.平成18年度には,電気化学発光免疫測定法(Electrochemiluminescence immunoassay : ECLIA)による測定系の確立を行った.ECLIAは従来の酵素抗体法に比べて,極めて微量な物質を検出することが可能で,しかも反応時間の短縮が可能である.第一反応として磁気感応性ビーズにより固相化したモノクローナル抗体と検体を反応させる.第二反応としてはルテニウムで標識した目的のタンパクに対する抗体を反応させる.第三反応としてはサンドイッチ状に結合したルテニウム標識モノクローナル抗体に電極上でエネルギーを加えることにより,ルテニウム錯体が発光する.本邦でECLIAを研究開発に用いているのは広島大学分子内科学教室のみであり,その調整と測定法における指摘条件の検討に予想以上の時間がかかった.まず,申請者の研究室で開発し,現在,間質性肺炎の診断と疾患活動性の血清マーカーとして我国の医療保険で診断薬として承認されているKL-6分子に反応するオリジナルのモノクローナル抗体を用いて予備検討を試みた.その結果,1)ビーズとモノクローナル抗体の結合比率,2)ルテニウムと抗体の結合比率に関しては,概ね至摘条件を設定することが出来た.現在,Amphiregulin, TGF-αなどのモノクローナル抗体による測定系の構築中であるが,平成19年度前半には完成する予定である。Gefitinibが投与された症例の血清サンプルも約100症例以上すでに蓄積しており、測定系が出来次第、検討を行い、研究の総括を行いたいと考えている。
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