2006 Fiscal Year Annual Research Report
DDR1の慢性炎症性肺疾患における分子生物学的役割と治療応用の研究
Project/Area Number |
18790542
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
松山 航 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (90372804)
|
Keywords | シグナル伝達 / 免疫学 / 内科 |
Research Abstract |
我々はこれまでの研究でDiscoidin Domain Receptor 1(DDR1)が特発性肺線維症において肺胞マクロファージと肺線維芽細胞に発現しその線維化に深く関与することを見出していた。今回はさらに、DDR1が特発性肺線維症以外の慢性炎症性肺疾患でどのような役割を担っているかを調べた。そのためとくに海外の研究所などに出張し情報収集に努めた。その結果、肺に慢性の炎症と血管炎を起こすChurg Strauss症候群で好酸球がDDR1を発現し、組織内での生存や活性化に関わることを見出し発表した(Blood.2007 Jan 1;109(1):22-30)。さらにその過程でTRAILやVEGFなどがDDR1と共同でChurg Strauss症候群の分子生物学的病態や多発血管炎の病態に関与することも見出し報告した(Arthritis Rheum.2007 Jan 30;56(2):662-673、Respir Med.2006 Oct;100(10):1724-33)。さらにHMGB1とDDR1が共同でChurg Strauss症候群に関与すること、特発性肺線維症の肺線維芽細胞のmigrationとMMP-9の産生に関わることも見出し現在英文投稿中である。さらにこの研究の過程でウエスタンブロットの感度を上げることの出来る抗体希釈液と間質性肺炎治療に関わる方法を見出しこれらは現在特許申請中(抗体希釈用組成物平成19年2月2日付け特願2007-024437、間質性肺炎治療剤平成18年5月30日付け特願2006-149552)である。
|
Research Products
(5 results)