2006 Fiscal Year Annual Research Report
腎不全におけるFetuin-Aのもたらす心、血管への影響とビスフォスフォネート
Project/Area Number |
18790564
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
濱野 高行 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (50403077)
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Keywords | Fetuin-A / adenine腎症 / 血管石灰化 / Von Kossa染色 / 質量分析 / fetuin-mineral complex / 石灰化ストレス |
Research Abstract |
以下の事項を確認した。 1.正常ラット肝臓でmRNAおよびproteinレベルでfetuin-Aが発現している。 2.アデニン腎症ラットでは2week, 3week, 5weekでmRNA, proteinレベルで肝臓fetuin-Aの発現が経時的に減少している。 3.von Kossa染色にて4weekまで血管石灰化認めず(2-3匹ずつで評価)。5weekは石灰化が認められた。 4.血清fetuin-A濃度を測定するため、western blotを用いた。血清に含まれる免疫グロブリンとwesternで用いる2次抗体とのcross reactを避けるため、2次抗体としてintactな免疫グロブリンのみを認識するtrue blotを用いた。 5.Western blotで血清の総fetuin-A濃度を評価したが、有意な低下は認めなかった(ごく軽度は減少している可能性あり。少なくとも肝臓での発現変化ほどの差は無い) 6.rat血清を16000g 2hour遠心すると、Vitamin D中毒モデルで報告されているのと同様、アデニン腎症血清でpelletが認められた。これをSDS-PAGEにて展開したところ50-60kDaに2本のメジャーバンドを認め、同バンドを質量分析で解析したところAlbuminとFetuin-Aであることが確認できた。一方で血清の上清をfetuin-Aの抗体でwestern blottingすると正常ラットと比べ、アデニンラットではfetuin-Aが減少していた。 以上のことから、腎不全モデルラットでは、freeのfetuinは減少しているが、CaやMgとfetuin-Aが構成するcomplex (fetuin-mineral complex)はむしろ増加していることが示唆された。また、石灰化が生じる前から、このcomplexが上昇していることから、このcomplexの上昇は石灰化ストレスに対して保護的に働いている可能性がある。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Risedronate, an effective treatment for glucocorticoid-induced bone loss in CKD patients with or without concomitant active vitamin D (PRIUS-CKD).
Author(s)
Fujii N, Hamano T, Mikami S, Nagasawa Y, Isaka Y, Moriyama T, Horio M, Imai E, Hori M, Ito T
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Journal Title
Nephrol Dial Transplant. (In press)