2006 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドロームに関連する腎障害の新しいターゲットの確立
Project/Area Number |
18790581
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
駒井 則夫 川崎医科大学, 医学部, 講師 (40368626)
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Keywords | アディポネクチン / 活性酸素 / NO / NOS / NADPH / NADPH oxidase / ROS / NO不均衡 |
Research Abstract |
アディポネクチンノックアウトマウス(APN-KO)における腎機能低下の機序について検討するために以下の負荷モデルについて検討した。 1)High fat/high sucrose(HF/HS負荷モデル)HF/HSを負荷しインスリン抵抗性を惹起することで腎障害への関与について検討した。モデル作成後adiponecthin^<-/->mice及び、adiponectin^<+/->miceでは蛋白尿を認めた。組織学的な検討ではadiponectin^<-/->miceは糸球体が腫大傾向にあり、メンサンギウム領域の軽度拡張を認めた。in vivo可視化法により両マウスの糸球体内のNOの減少を認め同一切片において活性酸素(ROS)は鏡像的に増加していた。adiponectin^<-/->miceの方がより顕著であった。尿中のNOxは低下し、8OHDGは増加していた。また、上記モデルの単離糸球体においてNADHとL-algininで活性酸素産生が惹起された。また、Diphenyliodiniumを負荷するとROSの産生低下を認めたことから、NADH/NADPH oxidaseとNOSが活性化し、活性酸素が亢進していたと考えられた。また、NADH/NADPH oxidaseの膜成分である、p22phox,細胞質成分であるp47phox p67phoxいずれもmRNAレベルでの増加を認めた。さらに、ニトロチロシンの生成が亢進していることも認めたことからNADPH oxidase由来のO^<2->の亢進とそれによるNOの消費、ONOO^-の形成が示された。 2)片側腎臓摘出モデル3)angiotensin II負荷モデルにおいてもほぼ同様の結果を得ることができ、ROS/NO均衡変化が病態形成にお、いて重要な役割を果たすことが示された。
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