2006 Fiscal Year Annual Research Report
膵β細胞の分化とインスリン分泌機能獲得における転写因子の役割
Project/Area Number |
18790617
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮脇 一真 京都大学, 医学研究科, 助手 (00359811)
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Keywords | 膵β細胞 / インスリン / 転写因子 / 幹細胞 / 分化 |
Research Abstract |
1.SLEC細胞の培養・樹立 野生型マウス、インスリンプロモーターGFPトランスジェニックマウス、CAGプロモーターmRFP1トランスジェニックマウス、インスリンプロモーターGFP/CAGプロモーターmRFP1ダブルトランスジェニックマウスからSLEC細胞を樹立することに成功した。これにより、SLEC細胞のインスリンの遺伝子発現をGFPでモニターすることや、他の細胞との共培養といった実験が可能となった。またSLEC細胞の増殖スピードを検討したところ、ダブリングタイムは約48時間であり、このスピードは25回の継代(継代は1週間に1回)の間に変化することは無かった。また、テロメア長を比較すると、ES細胞と同等かやや短く、マウス尻尾のテロメアよりは明らかに長かった。 2.SLEC細胞の遺伝子発現解析 SLEC細胞における膵発生関連転写因子および生理機能分子の遺伝子発現について、プロファイリングした。同様に、インスリンプロモーターGFPトランスジェニックマウスの膵島からFACSで膵β細胞を単離し、遺伝子発現をプロファイリングした。この結果、SLEC細胞は膵発生の系譜に乗っていることが明らかとなり、また未分化な細胞に特徴的な遺伝子も多く発現していた。 3.転写因子を発現するアデノウイルスの作製 膵内分泌細胞の分化に必須な9種類の転写因子発現アデノウイルス(Isl-1、MafA、Ngn3、NeuroD、Pax4、Pax6、Hlxb9、Nkx2.2、Nkx6.1)を作製した。今後、これらを順次SLEC細胞に感染させ、膵β細胞の生理機能分子発現がどのように変化するかを調べる。
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Research Products
(2 results)