2006 Fiscal Year Annual Research Report
膵β細胞におけるChREBP蛋白質によるインスリン遺伝子発現調節機構の解明
Project/Area Number |
18790618
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
小杉 知里 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教務補佐員 (80332815)
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Keywords | インスリン / ChREBP / 転写調節 |
Research Abstract |
ChREBP(Carbohydrate responsive element binding protein)はグルコース応答性の転写因子の一つであり、主に肝臓での機能が知られているが膵臓β細胞における機能はほとんど明らかではない。そこで膵臓β細胞におけるChREBPの機能を明らかにするために、ラット膵β細胞由来細胞株であるINS1を用いてChREBP蛋白によるインスリン遺伝子転写調節能の検討を行った。マウスインスリンプロモーター配列をルシフェラーゼ遺伝子の5'上流に結合させたレポータープラスミドを作成し、ChREBP発現プラスミドと共にINS1細胞で発現させたところ、グルコース濃度とChREBP発現プラスミドの導入量に応じてルシフェラーゼ活性の変化がみられた。低グルコースで培養時と高グルコースで培養時ではChREBPの発現量の変化によるインスリンプロモーター活性の変化が異なっており、現在は内因性のインスリンおよびChREBPの発現量の変化が検討出来るリアルタイムPCRの系を構築して、さらに詳細にグルコース濃度変化によるChREBPとインスリン遺伝子の発現調節機構について検討中である。 また、ChREBP蛋白がインスリンプロモーターに結合するか否かについてINS1細胞を用いてクロマチン免疫沈降法により検討を行っている。
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