2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18790646
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
惣宇利 正善 Yamagata University, 医学部, 講師 (20292419)
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Keywords | XIII因子 / 炎症 / サイトカイン / 細胞増殖 / 細胞分化 / 単球 / マクロファージ / 巨核球 / 血小板 |
Research Abstract |
1.純系化したFXIII-BKOマウス及び野生型マウスそれぞれ10匹ずつに5mg/kg体重のLPSを腹腔内投与して経過を観察したが、野生型、KOマウスいずれも1匹の死亡もなく、体重等の変化も野生型とKOマウスの間で違いは認められなかった。 LPSを投与後1日目のマウスの肝臓の組織切片について、抗FXIII-A、IL-6、TNFα、TGFβ各抗体を用いた免疫蛍光染色を行なったところ、野生型に比してFXIII-B KOマウスでのIL-6及びTNFα陽性細胞数の増加の傾向が観察された。 2.FXIII-Aを産生する巨核球系(MEG-01)及び単球系細胞(U937)、及びFXIII-Bを産生する肝癌由来細胞(HepG2)を種々のサイトカインで処理してFXIII-A、FXIII-B mRNA量の変化を調べたところ、MEG-OlではIL-6、TGFβにより、U937ではIL-3、IL-6、TNFα、TGFβによりFXIII-A mRNAの顕著な減少が確認された一方で、HepG2におけるFXIII-B mRNA量はいずれのサイトカインについても変動が認められなかった。 3.ヒト及びマウスFXIII-A遺伝子の5'上流領域約3kbを挿入したルシフェラーゼベクターをMEG-Olに導入して調べたところ、ヒト、マウス遺伝子の上流領域共にTNFαによる転写活性の抑制が確認され、また、ヒトではTGFβでも転写活性が抑制された。一方、FXIII-B遺伝子についても、HepG2を用いてルシフェラーゼレポーターアッセイを行なったところ、マウスの配列ではIL-6による抑制が、ヒトの配列ではIL-6による促進とTNFαによる抑制が認められた。 以上の結果から、IL-6やTNFα、TGFβといったサイトカイン産生によって炎症期におけるXIII因子発現が制御されている可能性が示唆された。
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Research Products
(16 results)